Teacher's CLIP

Teacher's クリップ Vol.15 関東第一高等学校 教務主任/ICT導入準備係 横山 北斗

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関東第一高等学校 教務主任/ICT導入準備係 横山 北斗

教員4年目でiPad導入のプロジェクトリーダーに任命。その経緯とは?

関東第一高等学校(東京都江戸川区)は、数年後のiPad1人1台環境を目指してさまざまな準備を進めています。そのプロジェクトの先導役であるICT導入準備係というポジションに、教員4年目の私が就きました。

職員の中でも若手の私にこの役が任された理由は、私自身が学校にiPadの導入を提案したからです。その背景には、以前から取り組んでいたアクティブラーニング(協同学習)における子どもたちの学びを深めたい、という想いがありました。iPadがその1つのきっかけになるという期待と、これからの社会を生き抜く子どもたちにとってのICTリテラシーの必要性、そして、ICTを教育に活用する意義や可能性を提案書にしたためたところ、学校に承認してもらえました。

グループに1台のiPadを使って、ウェブ上にある解説動画を視聴している生徒

ICT導入準備係としての役割は主に2つです。1つはiPad導入の環境を整えること。校内に無線LAN環境を構築したり、授業で使うiPadを発注・管理したりしています。もう1つは情報を共有すること。iPadを教育活動に生かすための活用法をセミナーや研究会、メディアから学び、率先して実践に取り組み、その知見や成果をほかの先生と共有しています。

数学の授業ではどんな風に使っている?

使えるiPadの台数によって利用法が変わります。iPadが1台だけ使える時は、電子黒板のように使うことが多いです。AppleTVを用いてiPadをプロジェクターに接続し、教科書や問題の解答解説を映し出し、そこに補足を書き込む形で授業をしています。板書の時間を減らして、その時間を詳しい解説や演習時間に使えることは、子どもたちの理解のために大きなメリットがあると感じています。

また、グループで1台のiPadが使える時は、協同学習に利用します。ウェブ上にあるさまざまな教材を活用してグループで学習を進めたり、式からグラフを作成できるアプリを用いて、グラフの探究をしたりしました。ほかにも、各グループに教科書のページを割り当ててプレゼン形式で内容の解説を行う、といった授業にも子どもたちと挑戦しました。予想以上に上手く教科書以上の内容をまとめて分かりやすいプレゼンをしてくれたので、かなり驚かされました。引き続き実施したい授業の1つです。

最近は反転授業にも取り組んでいます。自分で教科書や問題の解説動画を作成し、いつでも、どこからでも見ることができるようにウェブで共有しています。これらの動画は、自宅で視聴することはもちろん、授業中に動画を見ながら協力して問題を解くというグループ学習にも活用しています。グループ学習の間、私は質問やつまずきのある生徒の個別対応をすることに時間をあてています。

グループ学習の間に、生徒からの個別質問に対応する横山先生。

試験的な導入から1人1台への本格的な取り組みへ、その課題はなに?

現在は、本格的なiPad1人1台環境へ向けた準備段階でありますが、無線LANなどの設備面はかなり進んだと感じています。今後はiPadの活用について、もっと研究や実践を積み重ねていく必要があり、現場で一緒に取り組みをしてくれる仲間を増やすことが課題だと考えています。

そのための取り組みとして、校内ICT研究会、通称「ICTカフェ」を立ち上げました。この研究会を通してICT活用の意義やメリットを先生たちに伝えたいのですが、できるだけ堅苦しくなくカジュアルに、iPadの便利さや使い方の疑問、面白いアプリの情報などを気軽に共有するようにしています。

自身の授業ではスマートフォンの活用も許可している。写真の生徒は、解説動画を視聴している。

また、嬉しいことに、先日の校内ICT研修でアンケートを実施したところ、多くの先生が「ICTを授業で使ってみたい」と答えてくれていて、「使いたいくない」と答えた人はいませんでした。今後はもっと積極的に働きかけることで、取り組みの輪を広げていくことができるのではないかと大いに期待しています。

収録風景


Teacher's PROFILE

横山 北斗

関東第一高等学校 教務主任/ICT導入準備係。新任の頃より実施してきたアクティブラーニング型授業を発展させるため、教員3年目となる2013年度より授業へのiPad活用に取り組む。2014年度からはmoodleやSNSの活用、そして教科書解説の動画作成にも挑戦。現在はICT導入準備係として、学校全体へのiPadの導入および無線LAN環境の構築を進めている。

アクティブラーニング&ICT最前線

小池 幸司(こいけ こうじ)

教育ICTコンサルタント。
2011年3月、他の学習塾に先駆けてiPad導入を実現。教育現場におけるICTの導入・活用を推進すべく、講演や執筆活動を通じて自社のiPad導入事例やノウハウを発信。2013年3月にはiPad×教育をテーマにした初の実践的書籍「iPad教育活用 7つの秘訣」をプロデュース。
iTeachers発起人。

KAYO

フリーランスライター。
2010年に10年の在米生活を経て帰国。その後、主婦目線で書いたiPad×教育ICTブログ『主婦もゆく iPad一人歩記』が好評を博し、フリーランスライター転身。家庭や教育におけるICTのあり方を主婦目線で描き、教育関係者をはじめとする多くの読者から支持を得ている。
著書に『iPad教育活用 7つの秘訣』

iTeachers (アイ・ティーチャーズ)

小学校、中学校、高校、大学、専門スクール、学習塾。それぞれの領域でICTを活用した革新的な取り組みをしている9人の先駆者が集まり結成した教育者チーム。「教育ICTを通じて新しい学びを提案する」をスローガンに、実践の中で培われた経験やノウハウを、全国のイベントやセミナー、メディア等を通じて広く情報発信している。

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